英語のコツ

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米国でバンド - 経営者マインドが必要

印税の仕組みを知ること

正確なことは分からないですが

 

レーベルと契約してプロのミュージシャンになりたいなら

 

レーベルは、どこからお金を儲けるのかを理解する必要あります。

 

会社経営に似ているので、経営者マインドがあると成功しやすいでしょう。

 

CDの売上と権利による売上

レーベルがお金を得るのは、この二つが多いと思います。

 

CDの売上は、そのままの理解で間違いないです。

 

権利というのは、権利使用料から得る収益です。

 

例えば、フィットネス業界がグループフィットネスで

 

「レーベルアーティストの曲を使いたい」

 

という申し出があれば、その使用料をフィットネス企業側が支払い

 

楽曲を使用したプログラムを制作します。

 

恐らくTVや映画で使用される音楽も同様でしょう。

 

日本は分かりませんが、ラジオでかかるときもお金が入ります。

 

そのお金もレーベルでしょう。

 

米国と日本では、ラジオの業態が異なる印象があり

 

ラジオからの収入は多いと思われます。

 

日本のラジオは、トークが多く、印税収入の期間はもう過ぎたんじゃない?

 

と思われるような古い曲が沢山かかっていますが

 

米国のラジオ局は、トークベースのラジオは少なく

 

そのチャネルを回すと、曲だけがローテーションで流れていきます。

 

同じ曲は3時間に1回かかっているような印象があります。

 

また米国は車社会なので、当時はとにかくラジオを聴きながら運転する人が多く

 

ラジオで曲を流すと本当に効率よく認知されていきます。

 

そういう意味では、アメリカのラジオ局はビジネスに非常に貢献しています。

 

日本のラジオは、あまりよく分かりません。

 

そのパーソナリティートークが聞きたいという意味ではよいのですが

 

アーチストにとってどれくらい恩恵があるかというのは

 

少なくとも米国と比較したら少ないと思います。

 

バンドはライブからお金を稼ぐ

いいサイトがあったので紹介しておきます。

The Reality of Touring Revenue From Someone Who Has Done It For 32 Years – The Trichordist

 

ここに書いているチケットにかかる費用が誰にいきわたるのかの個所を

 

日本語に訳すとこうなります。

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チケット購入:$22-$30+taxes チケット額面:$20


チケットチャージ $2-$10$

 

50%は会場へ

50%はチケット販売会社へ

0% はアーティストへ。


20ドル額面


8ドル(40%)は会場へ(家賃/警備員/スタッフ/PA/照明/プロモーターの利益)


12ドル(60%)がアーティストに支払われます。

 

しかし、これはアーティストグロスです。

 

そして、アーティストが支払うのは


1.20ドル(60%の10%)→エージェントへ


1.80ドル(60%の15%)→マネージャー


1.20ドル(非居住者の州の源泉徴収税平均10%)


7.80ドル(39%)の調整後総額が、すべてのチケットに対しアーティストに支払われます。


そして、アーティストがクルー、交通費、ホテル代、燃料代、食事代、保険料

 

などを支払う。


では、その仕組みを見てみましょう。


そこそこ人気のある中流階級のツアーバンドを例にとります。

 

素っ気ないバンドメンバー4人、クルー2人。月曜の夜、OK州タルサで200ドルを支払います。

 

チケットは額面20ドル


アーティスト調整後の総額は1560ドル


平均的な1日の出費


300ドル 2人のクルーの給料(割安)


150ドル バン/トレーラーのレンタル料または減価償却費(1日300マイル)+保険料

 

90ドル 燃料


450ドル ホテル(2つ星以下)


150ドルの食事代または日当


100ドル 雑費/諸経費の償却

 

(消耗品、会計費用、40~50州への税務申告、修理、倉庫、リハーサルスペース等々)。


210ドル 休日/旅行日(1日休みの6日間)を償却する。


1,450ドル 1日の出費の目安。


バンドメンバー(4人)はそれぞれ税引前で27.50ドル

 

つまりチケットの額面の0.7%を稼いでいることになります。


確かに、バンドメンバーは、金曜日か土曜日の夜、最高のマーケットでのショーで500ドルから800ドルを稼ぐかもしれません。しかし、もしあなたがとても幸運なら、それは1年に25回のショーです。
残りの年間100公演は、こんな感じです。

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では、有名アーチストは一回のライブでいくらを稼ぐのか見てみましょう。

 

Wikipediaから参照します。

List of highest-grossing concert tours - Wikipedia

 

誰でも知ってそうなアーチストの合計の収益を

 

コンサートの数で割った金額で出すと以下の通りで

 

為替は時期がバラバラなので、計算しやすい$1.00=¥100で計算すると

 

Mの個所を億円に変えて読んでみて下さい。

 

これが1回のライブで稼ぐ収益です。

Ed Sheeran $3.4M

U2                 $6.7M

Guns N' Roses  $3.7M

Metallica      $3.3M

 

先ほどの一般的な分け前を考慮して考えると

 

この金額の70%をアーチストが得て、

 

そこからスタッフや必要経費を支払っている計算になります。

 

CDの印税だとここまでは入らないですよね。

 

バンドが稼げるのは裏方のおかげ

これは、一番知っておいてほしいことです。

 

バンドがカリスマ性に富み、ファンを引き寄せる魅力がある、というのは

 

大前提ですが、彼らだけでは大きくなれないんです。

 

例外はあるはずですが、大抵は裏方の力によって

 

主で舞台に出る機会を与えられることで、認知が格段に上がり

 

早いペースでCDの売上を上げるにいたります。

 

これが、裏方がいないと、表舞台に出る機会を失います。

 

どれだけ技術とカリスマ性があってもです。

 

これを、上場企業に当てはめると

 

アーチストは社長や経営者に相当する人になります。

 

では、裏方は誰でしょう?

 

それが投資家になります。

 

音楽業界の裏方も投資家も

 

基本は、儲けられればそれでいいんです。

 

勿論、温かい心をもつ投資家もいるかもしれませんが

 

投資家の基本は利益がより多く出れば投資してくれます。

 

レーベルもアーチストがお金を生むまでは、お金を稼げず

 

時間もかかります。

 

先行投資ですが、すぐに結果が出るわけではないビジネスなので

 

効率は良くないビジネスと言えるかもしれません。

 

レーベルも投資家も、アーチストや企業が成功を掴めなければ

 

損失を被ります。

 

投資家は株を売り、レーベルはアーチストを切ります。

 

ここまで、非常に似ていますよね。

 

ファンはバンドだからファン

これ、バンドでボーカルをしていて

 

人気が自分のカリスマによるものだと思っている人は

 

知っていてほしいことです。

 

企業のスーパー営業マンにも言えることです。

 

バンドである程度人気が出ると、仲たがいなどが起きますよね。

 

そこでバンドからボーカルが抜けたりして、ソロ活動を始めます。

 

バンドは、新しいボーカルを加入させて活動を再開します。

 

どちらも、当時のような勢いを失いますが

 

新ボーカルを加入したバンドの方が、衰えは鈍化してます。

 

一方で、ソロになったボーカルは、苦労をしている傾向が見受けられます。

 

大きなツアーやフェスには呼ばれることもなく

 

小規模なクラブで、下積み時代と同じ活動を強いられます。

 

昔、スキッドローというバンドにカリスマ性の高い

 

セバスチャンバックというボーカルがいました。

 

ボンジョビの前座などをして大きく成長を遂げたバンドですが

 

仲たがいをして、セバスチャンバックは脱退しました。

 

バンドは、その後、新しいボーカルを入れましたが

 

あからさまにカリスマ性も低く

 

当時のエネルギーをライブで感じることはできなくなりました。

 

セバスチャンバックは、実際に私も住んでいた地域にツアーに来たときは

 

欠かさず見に行きましたが、今ではなくなってしまった小さなライブハウスを

 

転々としていたようです。

 

脱退したボーカルが、ツアーを回る名目でアルバムを出しますが

 

9割以上の確率で捨て曲ぞろいが多いです。

 

本来、ソロになった元ボーカルは、在籍していたバンドの曲を披露すれば

 

当時のファンが見に来てくれ喜んでくれます。

 

しかし、どれだけ多くのファンが見に来てくれても

 

後につながって売れるものがないのです。

 

勿論、集客からの収益はありますが

 

ライブは、あくまでもCDのセールスを上げるための販促活動であり

 

ライブハウス並みの小さな小屋では、目覚ましいセールスも望めません。

 

アルバムを出さないでツアーを回るというと

 

ほぼ全員の裏方が反対すると思います。

 

ツアーする側には収益はあるものの

 

裏方には、投資したリターンが0だからです。

 

そこで、売れそうな曲を1曲は必ず書き上げて

 

後は駄作でソロアルバムが出来上がることが多いです。

 

同様にモトリークルーのビンスニールというボーカルが脱退します。

 

彼もソロの時は、セバスチャンバックのような活動を強いられました。

 

基本的に、ソロになったアーチストのCDは買う気は出ないですが

 

バンド時代の曲を必ず披露してくれるのでライブにはいきます。

 

でも、ソロで出したアルバムの中からいくつかを披露してくれますが

 

大抵、間延びします。

 

そういう時代を凡そ10年ほど経験した後、バンドは不思議と

 

再結成をします。

 

要ですが、脱退直後は、まだ印税が入ることで

 

ある程度の収入を確保できるも、それだけでは生活は苦しくなるので

 

クラブツアーでも回っていきます。

 

再結成のタイミングというのは、印税の期間も過ぎたあたりで

 

お小遣い稼ぎが必要になります。

 

良く再結成をしたり、解散したバンドが、しばらくして

 

リマスター版、とかリリースしますよね。

 

でも曲は昔の曲で、タイトルにはリマスター版とかかれ

 

ジャケットも新しくなります。

 

この時点で、全て新曲とニューアルバムとなり

 

印税の期間も1から始まります。

 

多くの人が初期のアルバムを持っていたりして

 

リマスター版を買わないことが多いので

 

それほど売り上げないですが、若い世代が購入したり

 

コアなファンが購入したりすることで

 

多少なりとも印税を手に入れられることでしょう。

 

しかも、マスタリングをし直しただけなので

 

投資額もオリジナルを作った時よりかは格段に安いはず

 

投資分を稼ぐのは、それほど苦労はないのかと思います。

 

再結成した時は、とりあえずアルバムは出さずにツアーをすることが

 

多いように見えます。

 

1回回った後で、アルバム制作をするか、1回だけのお小遣い稼ぎツアーになるか

 

分かります。

 

企業のスーパー営業マンの場合はどうでしょう

 

毎月、予算達成。

 

どんな状況でも予算を達成していきます。

 

すると営業マンは、自分が売上を出し、皆のボーナス分まで稼いでいると

 

思うようになることもあるでしょう。

 

事実、そうだと思います。

 

あるとき、これなら自分で起業した方が、もっと稼げると思い始め

 

起業をするため、会社を辞めることにしました。

 

しかし、起業後、今までのような手腕を振れなくなりました。

 

自分の家族を食わせるくらいの収入は得られるかもしれないですが

 

へとへとになって、その状態になる可能性が高いです。

 

組織の中で実績を伸ばせたのは

 

色々なシステムやブランドがすでに看板としてあり

 

認知もあったことで、認知向上の努力もいらなかったし

 

システムに足を引っ張られることもなかったわけです。

 

しかし、自分で起業するとなると

 

何のシステムも構築されておらず、あるのは、自分のPC、携帯と足だけです。

 

売上が上がっただけではだめで、

 

経理、総務、IT、サプライチェーンに至るまでのすべての業務を

 

一人でやらなければならなくなります。

 

どんなに嫌いな会社で働いていても、営業は営業に多少なりとも

 

集中ができていたことは恵まれているわけです。

 

バンドも企業もここまで似ていますよね。

 

謙虚でいること

アーチストでなくても、スーパー営業マンでなくても

 

人生生きていく上では、絶対に謙虚でいて下さい。

 

一人でやり遂げられることは、この世にはまだありません。

 

AIを使ったとしても、あなた一人の力ではなく、AIの力を借りていますよね。

 

そういう意味では、一人で成功はつかめません。

 

誰かとの関りの中で、あなたの価値は評価されることを

 

忘れず謙虚でいることに専念してください。