英語のコツ

留学と海外生活の経験を共有します。

米国でバンド - ライブハウス編 - Hal Daddy's

最初のライブハウス

Hal Daddy's at Baltimore Sign

小さな画像しかないが、この場所がアメリカでのオリジナルを書いて

活動したバンドの初めてのライブハウス。

 

本当に普通の地下室みたいなところにステージを作って

20名も入ればいっぱいになる場所だった。

Hal Daddy's Stage Front View

初めてのライブは、集客が見込めないので

どこのクラブもしり込みをする。

 

その中で、ここは快くOKしてくれた思い入れのある場所。

 

Wikipediaにも載っていないレアな場所。

当時、ボルチモアでローカルバンドで活動していた人なら

誰もが知っている場所なんだけど

少しでもバンドが人気出てしまうと

ここではできないし

狭すぎるのでドラムも生音で十分だった。

 

日本でも小さいところで沢山ライブをしたけど

その中でも一番小さかった。

 

楽屋なんてものは、海外のクラブにはほぼなく

自分の番が近づいたら、外で機材ごと待つ。

 

前のバンドが機材を出さないと

機材を運び入れることすらできないほど

小さなVenueだった。

 

Venue用にできた建物ではなくて

ただのタウンハウスの地下を

Venueにしただけのもの。

 

ものは使いようだね。

 

非常に危険な場所にあり、正直

車を止めるところもほぼないくらいに

裏庭も狭い。

 

それでも、誰でも受け入れてくれた

優しい店主でした。

 

火事で焼失してなくなってしまったので

非常に残念。

 

この周りは、窓にべニアが打ち付けてある家を

何件も見るほど、空き家も多い場所。

 

だから、犯罪に使われたり

放火の被害にあっても不思議はない。

 

でも、この場所があったから

後の活動を何年も続けることができた。

 

そういう意味で、本当にありがとうございました。

 

米国でバンド - 最初のSNSやオンライン販売

MySpace

米国にいた人なら知っているかもしれませんが

FacebookYouTubeが流行る前に、SNSの先駆けと言われるようなサービスが

MySpaceでした。

 

バンドを組んでいる人は、MySpaceにバンドを登録していないことの方が少なく

ライブの情報やバンドの情報は、まずこのSNSで確認してました。

 

FacebookInstagramと比較すると

タグがなかったので「繋がり」ということに関しては

欠けていた時代だと思う。

 

また発信の魅力的差にも非常にも当時の機能ではかけていて

今のMySpaceであれば、十分追い付いていると言えるかもしれませんが

それでも、FacebookInstagram以外にMySpaceがなければならない

といえるまでのSNSにまでもなっていないのが現実です。

 

City Paper

これがMySpaceと一緒にバンド関連の情報を探すための無料新聞でした。

 

各州に同じ名前で出版されている無償の新聞です。

コンサート情報だけに限らず、地元のグルメやイベント、映画の情報など

地元のその週のイベントをチェックするためには

手軽に確認できたペーパーです。

 

SNSがまだ主流ではなかった当時は

この紙ベースの情報誌が重宝されました。

 

ストリートの一角には

無料ペーパーや雑誌が入っているベンディングがあり

自由に開けてはとっていくという

そういう性質の情報誌でした。

 

自分たちのバンドも

一度だけ、このCity Paperのインタビューを受けて

記事が載ったことがありますが

全く無反響でサプライズでした。

 

Musician's Friends

実際に楽器をオンラインで購入するとか

通販で購入することに関して

どれだけの日本人がこのやり方に賛成というのかは分かりませんが

アメリカでは、楽器でも通販で購入することは結構普通でした。

 

今では、AmazonなどのECで購入する人も増えているかもしれませんが

本音を言えば、引き心地を経験せずに

雑誌のカタログを見て購入することに抵抗がある人が

日本には多いと思います。

 

私は、当時Marsという楽器屋のチェーン店があり

初めてのものや大きなものは、そこで一度見に行くことが多く

また見てその場で購入していました。

1996年にオープンし2002年に倒産をしたものの

当時の楽器店の売り場としては、売り場面積も非常に広く

全米で2位の規模を誇っていました。

 

ドラムだったのでスティックとかケースものは

Musician's Friendsで購入していました。

また購入せずとも新商品のチェックで使っていました。

これは今でもありますね。

Guitar Centerが2000年に買収しています。

 

CD BABY

YouTubeがなかった当時、ローカルバンドがどうやってCDを販売するか

その課題を叶えたのがCD Babyでした。

 

CD Babyは、ローカルバンドにとってのアマゾンみたいな存在で

5~10枚単位で仕入れてくれて、都度郵送で送ります。

売れたら再度仕入れてくれます。

一定額売れたところで、売上からの手数料を差し引いた金額が

バンド側の口座に振り込まれる仕組みになっています。

 

今考えれば、売れるために必死に何でも自分たちでしていましたが

やっぱり、売れるためには、所謂業界の裏方さんの力がなければ

なかなか表舞台には出られません。

 

当時Baltimore、MDでそれなりにいい楽曲で上手な演奏をしていた

友人のバンドも、ローカルのレーベルと契約したはいいけれど

鳴かず飛ばずを続けていて、結局知られないまま終わったというバンド

ばかりでした。

 

正直、アーティストは、上手いとかいい曲とかという要素で売れるのではなく

逆のベクトルで売れさせてもらったという言い方が正しいと思います。

 

技術的に誰でもできるレベルのバンドで

かなり人気のあるバンドは沢山います。

 

技術、楽曲の良さは、最低限のレベルは必要ですが

それを売り出すためのマネージャーがいて

そのマネージャーが業界関係者に売り込んで

裏方さんが契約をし、投資することを決めてくれたおかげで

嫌でも覚えてしまうだけの露出をさせてくれて

人が知る→人気のあるバンドなんだと思い始める→人に勧める

この流れが倍々ゲームで広がって認知が最大化されていると

思って間違いないと思います。

 

メタリカというバンドを、名前だけでも知っている人はいるかもしれません。

 

当時、デビューしたての彼らは

ドラム以外は、上手いバンドでした。

正直、メタリカは、オリジナルのドラマーが叩くより

別のバンドがカバーした方が、いいドラムです。

 

上手さは関係ないのです。

 

ただ当時は、メタリカのようなメタルバンドは

知る人ぞ知るバンドだったし

ゴールデンのTVにでてライブをやることも

メタルではなかなかありませんでした。

 

そういう意味では、メタリカは上手にビジネスをした

バンドだったため、認知が拡大したのだと思います。

 

バンドをアーチスト扱いする人もいますが

契約したら企業と同じです。

小さなブランドがある程度まで大きく成長して

大企業に買収された後、グローバル規模に成長する例は

様々なブランドで見られますが

ミュージシャンも同じです。

 

いいエージェントと契約することで

国内規模から世界規模のバンドに成長するわけです。

 

バンドをしている多くの人が

アーチストだと思ってやっていると思いますが

それが故に成功しないことが多いのです。

 

ビジネスと思って進めていても

一握りしかそのチャンスをつかめないわけですから

アーチストだと思っている人は

尚更、成功のチャンスを逃す確率は低くなるのです。

 

ミュージシャンとしてこだわりを捨てたくない場合は

自分で動かせる影響力を持ったネットワークを持つことです。

これがなければ、成功は難しくなるでしょう。

 

芸能界はコネだと言われることは誰もが嫌ですが

そう言われているのは、それなりの真理がそこには存在するのです。

 

 

 

 

 

 

米国でバンド - 初めての遠征ライブ(バス編)

遠方ライブは客を連れてこないといけない

自分たちのバンドは、東海岸メリーランド州をベースに活動していたんだけど

周辺のVenueでの知名度がまだ高まっていないまま

車で2時間以上はかかるような場所のVenueをブッキングする場合は

大抵お客を20人くらい地元から連れてくることを条件に

ブッキングしてもらうことが多かったです。

 

ペンシルバニア州ニューヨーク州でブッキングをする際は

日本でいう修学旅行に使うようなバスを自分たちでチャーターして

地元の知り合いに声をかけて連れていきます。

 

現地では、自分たちのリハーサルの時からいなくてはならないので

連れてくる友人などは、相当理解を示してくれるお客さんしか

来てくれません。

 

ましてやバスの料金を払ってくれる人も少ないです。

 

チャーター便の料金は1晩$500。

 

出番が終わると同時に

連れてきたお客さんを地元まで返して

家路につきます。

 

大抵、家につくのは夜明けの3時とかでした。

 

ブルックリン

当時は2000年前半だったと思いますが

今とは違い、NYのブルックリンは危険なにおいの漂う場所。

 

まだマンハッタンも危険と言われていた都市の一つだったかと思います。

 

バスの遠征では、今ではもう存在しないブルックリンのVenueでブッキングをして

そのついでにMusic Videoの作成を依頼していてビデオを作成しました。

 

勿論、当時はYouTubeがなかったので

Media Kitの一つとして作成しました。

 

お客さんが殆ど来ていないので

本当にスタジオで制作しているような動画になりましたが

どこまでも自分たちで販促を仕掛けられるバンドでいることが

契約ミュージシャンの素養としては、必要とされていました。

 

以上、米国で遠征ライブをするための条件を紹介しました。

米国で生活する – 連邦法と州法

連邦法と州法

f:id:lifeintheusa:20220417153021j:plain

米国で生活を始める人は、法律が二つあるということを覚えておきましょう。

 

一つは連邦法で全国で同じように適用される法律

一つは州法で、週の中でのみ適用される法律

 

の二つです。

 

イメージだと連邦法の方が優先されると思いがちですが

州法が優先に適用されます。

 

分かりやすい例でいうと

治療の一つとして適用が合法になるマリファナ

カリフォルニアでは合法でも、その外に出た瞬間に違法になります。

 

なので癖で大麻を治療の一環で常備していたら

いつの間にか州の境目を車で超えてしまった。

 

この時点で不法所持になってしまいますので気を付けましょう。

 

州法で違うと言えば、税率とかも異なります。

ビジネスを始めたくて本社を置くときに

法人税所得税が低いところに本社を構えるのが

得策だったりしますので、そこは調べてから移住しましょう。

 

法律ではないですが、ガソリン代も地域により異なります。

 

エネルギー会社の多いテキサスは手ごろ、そこから離れた州

例えばカリフォルニアは高くなります。

 

1995年に渡米した時のテキサスのイメージは

昔ながらの角ばったキャデラックに乗っている人が多いイメージを

抱いていましたが、当時も知りませんが

今のテキサスはそんなことはありません。

 

多くの人がアメリカと言えば、ニューヨーク、ロスアンゼルス

思い浮かべると思いますが、中西部のシカゴ、オハイオインディアナなどは

物価も安く過ごしやすいです。

 

NYやLA、サンフランシスコだったら物件が見つからないか

非常に小さな物件しか借りられない家賃で

中西部ならゆったりとしたスペースのある戸建てに住めるでしょう。

 

なので、中西部は意外とお勧めです。

 

NY、LAに移住を考えている人は

仕事ありきで考えた方がいいです。

 

駐在という意味です。

 

駐在で行くなら比較的補助も出るので

ある意味、NY、CA州に赴任となるなら

勝ち組でしょう。

 

でも、永住権が当たって

仕事も高給なポジションに採用されたわけではないのなら

物価の安い地域に行くことをお勧めします。

 

今ならデジタル化が進んでいますので

リモートでの仕事もあるでしょう。

 

日本と違って、副業を禁止している企業も殆どありません。

 

日本くらいです。

給料安く設定されて、副業は禁止となると

採用された時点で、奴隷化してしまいます。

 

努力を惜しまなくても

副業が見つかれば解雇と言われたら逆らえないでしょうし

副業を禁止とされると、それ以上稼げないというようなことに

なりますからね。

 

副業が解禁された日本でも、そもそも「副業を解禁」て

大々的に国民に言うことではない気がします。

 

家計を支えるのが優先なんだから

そこまで企業の言いなりになりたくない。

禁止するなら、保証をするべき。

保証をしないのなら、何も禁止にしてはいけない

と思います。

 

あと州法で異なるのが、結構マイナーな事例ですが

代理母出産です。

 

倫理的に極めてセンシティブなことなので

禁止している州が殆どですが

いくつかの州では合法となっています。

 

異なる州法があることで非常にいいのが

その場所に行って合法となることをすれば

そこに住んでいなくても合法になることです。

 

会社設立に関しては、物理的な住所がその州になければならないという

条件があることはありますが、それも会社設立の弁護士を通すことで

他州にいても使える住所を見つけてくれます。

 

またその事務所に人がいないといけないという条件がある場合は

週に何度か郵便やFAXなどを確認する人材を雇うことで

条件はクリアになります。

 

これで多くの法人税を節約できるのです。

 

よく使われる州がデラウェア州です。

覚えておきましょう。

 

 

米国でバンド - 初めてのミュージックカンファレンス

ミュージックカンファレンスとは?

ミュージックカンファレンスって会議?と思う人は多いかもしれませんが

 

これは、音楽業界の人が一般人に対して業界のことを

 

セミナー形式でシェアしてくれるところであると同時に

 

バンドからすると、自分たちのライブを業界関係者に見せることができる

 

貴重な場所でもあります。

 

昼間は、開催される地域のいたるところで

 

レコードレーベルや、レコード契約に関係する人

 

ライブ会場でブッキングをする人などから

 

色々な実情を聞けるまたとないチャンスの場所です。

 

なぜ、貴重なのかというと

 

業界の人は、基本的にバンド当事者とは話をしません。

 

問題にならないよう代理人を通して話をするのが

 

大手レーベルの手法です。

 

代理店は、弁護士かマネージャーを意味します。

 

では、私がミュージックカンファレンスで得た知識をできる限り

 

話していこうと思います。

 

まずマネージャーを雇うこと

ローカルバンドをやっている人の多くが、マネージャーなんて大げさなって思っていると思います。

 

私も当時は思っていましたし、それよりもマネージャーに払うお金をどこから捻出するんだと思っていたくらいです。

 

一般的にマネージャーのイメージって、私はダウンタウンの番組でよくマネージャーがいじられていたのを覚えていますが、そのようにタレントとの上下関係が、タレントより立場が低いと思い込んでいました。

 

日本の芸能界では、マネージャーの立ち位置がどうなっているのかは分かりませんが、少なくともミュージックカンファレンスで知った情報は、マネージャーの立場非常に重要だということです。

 

現場を一緒に回るマネージャーと、バンドと一緒に回ることはないマネージャーの2種類がいます。

 

ローカルバンドでレコード契約を結んでいない場合は、このマネージャーをマネージメントを担当している会社から依頼することも可能ですし、自分の知り合いにマネージメント会社を立ち上げるような形でマネージャーになってもらうという方法もあります。

 

いずれの方法でも、バンドのマーケティング活動を見つける、ブッキングするような仕事は、バンドのメンバーでない方が話を聞いてくれる可能性が高いです。

 

今、バンド活動を米国でしている人がいるのであれば、まずはマネージャーを見つけましょう。

 

マネージャーの見つけ方

私のバンドは、マネージャーを持つ機会はありませんでしたが、もてるタイミングが1度だけありました。

 

マネージメント会社に自分のプレスキットを送りまくったものの一つが、運よく見てもらえマネージメント契約をしたいといってきてくれました。

 

基本的にマネージャーのお給料は、出来高でした。マネージャーの取り分が欲しければ、それだけ高額のオファーを見つけてこなければならない、とそういうことなので、お金がなくて雇えないと途方に暮れる必要はありません。

 

むしろ、給料制というマネージメントいるかもしれませんが、自分たちが売れていないうちは、出来高でお願いするしか方法がありませんよね。

 

マネージメント会社のリストは、このブログでも紹介しましたが、Musician's Atlasという冊子に全てリストが載っていました。

 

イエローページのミュージシャンバージョンです。

 

マネージメント、レーベル、弁護士、ライブ会場、CD量産業者など、バンド活動に必要な全てが載っています。

 

プレスキットとは?

プレスキットは、バンドを売り込むために担当者に送る書類のことを言います。

 

この中には、

  • バンド写真
  • バンドプロファイル
  • 音源
  • 名刺

が含まれています。

 

このセットをいくつも作っておいて、まとめて業界関係者に送ります。

 

バンド写真はどういうの?

バンドの写真は、自分たちで撮らず、プロのカメラマンにお願いして撮影してもらいましょう。

 

Musician's Atlasにも載っていましたが、普通にカメラマンを検索して、手ごろの価格のカメラマンに依頼をします。

 

Musician's Atlasにリストされているカメラマンだと、最終的に選んだ写真を、メディアキットように編集をして出力、そのデータも一緒にくれます。

 

後は、必要に応じてフォトペーパーに印刷をしてメディアキットに入れるだけです。

 

音源の構成の仕方

音源は、バンドのメンバーであれば、それぞれ聞いてもらいたいという曲があるかもしれませんが、実際にA&Rと呼ばれるタレント発掘の担当者は、1日に処理しきれないほどのメディアキットが届きます。

 

1つのバンドにかける時間が殆どありません。

 

大事なのは、「CDを聞く」というところまで惹きつることです。

 

封筒を開けてもらえないこともよくあります。

 

封筒を開けた後、曲を聴く前に、ダメだと判断された、というケースも多いです。

 

小さいレーベルだと全て全曲聞いてくれることもあるようですが、多くの場合10%くらいしか聞いてもらえないと考えて間違いないと思います。

 

CDを聞いてもらえたが最初の15秒で停止ボタンを押される、ということも、曲を聴くまで至ったバンドのあるあるです。

 

上記をまとめると、好みに関係なく、インパクトのある曲で、その曲の魅力が最初の15秒に入っている曲を1曲目に選んでください。

 

この15秒を聞いた時に、その先の曲の流れをある程度予測出来て、聞く側が期待する要素がその後に出てきたら、恐らく、その先の可能性があるでしょう。

 

多くて3曲ほど入れて、どの曲も、同様に最初の15秒にインパクトを期待させられるようなフレーズのものを選んだ方がいいです。

 

一番入れてはいけない曲は、15秒ほどSEが流れるパターンです。

 

そこまで聞いてくれません。

 

名刺の作成

これは、連絡先の電話番号とメルアドが書かれてあれば十分でしょう。

 

バンドで色々なライブ会場を回ると思いますが、色々な人に会うと思います。

 

別のバンドであっても、知り合った人に対して名刺を配っていました。

 

今は、名刺はいらないと思います。WhatUpを交換するなど、様々な方法がありますので、一番先方にとって楽な方法を取ってください。

 

バンドプロファイル

これは、バンドの結成から今に至るまでの経緯とどのような活動履歴があるかを、読み手に伝えるものです。

 

転職の際に必要となる履歴書と同じです。

 

この履歴書での活動が幅広く全て自分達で行っているほど、相手はFan Baseが大きいんだろうと期待をします。

 

レコード契約する場合に、既にファンベースが何カ所で大きくなっていると非常に有利です。これが担保になり、契約後の成長の速度が予測できるため重要です。

 

上記の理由で、契約されれば売れる流れに乗せてくれますが、自分たちで何もできないバンドは契約もしてくれないのが実情です。

 

自律してしていること

相当なタレント性やカリスマ性があることを除き、基本的にレーベルが契約したいと思うバンドのペルソナは、自律していることです。

 

無色で音楽だけをしていて、活動も人任せ、ブッキングされたらライブをする、というような受け身な活動をしていると目にも留まりません。

 

バンドで契約を取るというのは、それだけで食べていくということです。

 

契約を取った瞬間から食べていくことはできません。

 

なので、契約を取るために活動をするのはやめましょう。

 

自分達の力でバンドだけで食っていけるようには、ならないという前提の中で、全て自分たちでできることをしていく必要があります。

 

まずは、起業したスタートアップの社長のようなアプローチをバンドにしていきましょう。

 

バンドは既に結成しているので、以下のように考えて活動をしていくといいでしょう。

 

  • 作曲は、新商品開発
  • レコーディングは、製造
  • CD販売が、セールス
  • ライブが広報活動
  • SNSが認知拡大

こう考えれば、起業した会社と考え方や姿勢は変わりません。

 

このような考え方で、自分たちでできることは、全てこなしてファンベースを拡大していきましょう。

 

カンファレンスでショーケース

ショーケースというのは、ライブをすることを意味します。

 

ミュージックカンファレンスには、あらかじめデモのデータを送り、ショーケースのラインナップに選出されるかの審査をします。

 

ここで選ばれると、カンファレンスが行われる地域にある、ほぼすべてのライブ会場がカンファレンスのショーケースの会場になります。

 

参加した自分達からすると、どこかで関係者が見ているんだろうなと思う反面、そういう人物が全く見当たらないか分からないので、緊張もありません。

 

何度か参加しましたが、何も変化はありませんでした。

 

これには、見る側がチェックする項目があります。

 

  • 楽曲のよさ
  • ライブの上手さ
  • ファンベースの大きさ

 

楽曲の良さは、デモを聞いた時点でクリアしていますので割愛します。

 

ライブの上手さが、恐らく見るポイントとしては一番大きいかと思います。

 

ライブの上手さというのは、文字通り、初めて見たときに、「このバンドどこと契約してるの?」と確認してしまうほどの出来栄えです。

 

まず、ローカルバンドによくあるのは、ライブの演奏がめちゃめちゃうまいのに、絶対プロではないだろうなと思わせる、ステージパフォーマンスの一体感のなさがあります。

 

曲と曲の合間でチューニングしている姿をみるより、友人にお願いをして複数のギターを持っていき、曲が終わると同時にギターを交換をするローディーの真似をしてもらった方がプロっぽく見えますよね。

 

後は、照明だけ自分のスタッフそうさせてもらうようライブ会場に交渉をして、曲の合間に暗転してもらい、SEを流して、その間に、次の準備をしてもらい、SEが終わったところで次の曲につなげ、一気に照明を明るくさせる、ようなパフォーマンスをした方がプロっぽいですよね。

 

こういう作業を普段ベースでしているかどうかを見ています。

 

そういうバンド程、契約後、長続きするからです。

 

私が最後に本格的に活動していたバンドで注力したことは、カウントを入れずに曲を始めることです。

 

SEを使うのが一番いいですが、最終的に自分のバンドではうまくできませんでした。

 

でも、常にカウントせずに(恐らくバンド側でクリックの合図があると思います)始めるパフォーマンスを研究し続けました。

 

どんな努力や研究、腕を磨いても、叶わないのがタレント世界です。

 

また花が咲いても、長く続くかが分からないのもタレントの世界の常識です。

 

ただ、運よく、選ばれたのなら、その時の経験や知識をその後に十分に生かせるように活用していきましょう。

 

いつまでも、昔の栄光にとらわれず、過去は過去、今は、その当時の努力をビジネスの方へ生かしている方が、当時の経験を無駄にせずにいられます。

 

今バンドをアメリカでしている人がいれば、ぜひ実践してみて下さい。

米国でバンド - 経営者マインドが必要

印税の仕組みを知ること

正確なことは分からないですが

 

レーベルと契約してプロのミュージシャンになりたいなら

 

レーベルは、どこからお金を儲けるのかを理解する必要あります。

 

会社経営に似ているので、経営者マインドがあると成功しやすいでしょう。

 

CDの売上と権利による売上

レーベルがお金を得るのは、この二つが多いと思います。

 

CDの売上は、そのままの理解で間違いないです。

 

権利というのは、権利使用料から得る収益です。

 

例えば、フィットネス業界がグループフィットネスで

 

「レーベルアーティストの曲を使いたい」

 

という申し出があれば、その使用料をフィットネス企業側が支払い

 

楽曲を使用したプログラムを制作します。

 

恐らくTVや映画で使用される音楽も同様でしょう。

 

日本は分かりませんが、ラジオでかかるときもお金が入ります。

 

そのお金もレーベルでしょう。

 

米国と日本では、ラジオの業態が異なる印象があり

 

ラジオからの収入は多いと思われます。

 

日本のラジオは、トークが多く、印税収入の期間はもう過ぎたんじゃない?

 

と思われるような古い曲が沢山かかっていますが

 

米国のラジオ局は、トークベースのラジオは少なく

 

そのチャネルを回すと、曲だけがローテーションで流れていきます。

 

同じ曲は3時間に1回かかっているような印象があります。

 

また米国は車社会なので、当時はとにかくラジオを聴きながら運転する人が多く

 

ラジオで曲を流すと本当に効率よく認知されていきます。

 

そういう意味では、アメリカのラジオ局はビジネスに非常に貢献しています。

 

日本のラジオは、あまりよく分かりません。

 

そのパーソナリティートークが聞きたいという意味ではよいのですが

 

アーチストにとってどれくらい恩恵があるかというのは

 

少なくとも米国と比較したら少ないと思います。

 

バンドはライブからお金を稼ぐ

いいサイトがあったので紹介しておきます。

The Reality of Touring Revenue From Someone Who Has Done It For 32 Years – The Trichordist

 

ここに書いているチケットにかかる費用が誰にいきわたるのかの個所を

 

日本語に訳すとこうなります。

======================================================

チケット購入:$22-$30+taxes チケット額面:$20


チケットチャージ $2-$10$

 

50%は会場へ

50%はチケット販売会社へ

0% はアーティストへ。


20ドル額面


8ドル(40%)は会場へ(家賃/警備員/スタッフ/PA/照明/プロモーターの利益)


12ドル(60%)がアーティストに支払われます。

 

しかし、これはアーティストグロスです。

 

そして、アーティストが支払うのは


1.20ドル(60%の10%)→エージェントへ


1.80ドル(60%の15%)→マネージャー


1.20ドル(非居住者の州の源泉徴収税平均10%)


7.80ドル(39%)の調整後総額が、すべてのチケットに対しアーティストに支払われます。


そして、アーティストがクルー、交通費、ホテル代、燃料代、食事代、保険料

 

などを支払う。


では、その仕組みを見てみましょう。


そこそこ人気のある中流階級のツアーバンドを例にとります。

 

素っ気ないバンドメンバー4人、クルー2人。月曜の夜、OK州タルサで200ドルを支払います。

 

チケットは額面20ドル


アーティスト調整後の総額は1560ドル


平均的な1日の出費


300ドル 2人のクルーの給料(割安)


150ドル バン/トレーラーのレンタル料または減価償却費(1日300マイル)+保険料

 

90ドル 燃料


450ドル ホテル(2つ星以下)


150ドルの食事代または日当


100ドル 雑費/諸経費の償却

 

(消耗品、会計費用、40~50州への税務申告、修理、倉庫、リハーサルスペース等々)。


210ドル 休日/旅行日(1日休みの6日間)を償却する。


1,450ドル 1日の出費の目安。


バンドメンバー(4人)はそれぞれ税引前で27.50ドル

 

つまりチケットの額面の0.7%を稼いでいることになります。


確かに、バンドメンバーは、金曜日か土曜日の夜、最高のマーケットでのショーで500ドルから800ドルを稼ぐかもしれません。しかし、もしあなたがとても幸運なら、それは1年に25回のショーです。
残りの年間100公演は、こんな感じです。

======================================================

では、有名アーチストは一回のライブでいくらを稼ぐのか見てみましょう。

 

Wikipediaから参照します。

List of highest-grossing concert tours - Wikipedia

 

誰でも知ってそうなアーチストの合計の収益を

 

コンサートの数で割った金額で出すと以下の通りで

 

為替は時期がバラバラなので、計算しやすい$1.00=¥100で計算すると

 

Mの個所を億円に変えて読んでみて下さい。

 

これが1回のライブで稼ぐ収益です。

Ed Sheeran $3.4M

U2                 $6.7M

Guns N' Roses  $3.7M

Metallica      $3.3M

 

先ほどの一般的な分け前を考慮して考えると

 

この金額の70%をアーチストが得て、

 

そこからスタッフや必要経費を支払っている計算になります。

 

CDの印税だとここまでは入らないですよね。

 

バンドが稼げるのは裏方のおかげ

これは、一番知っておいてほしいことです。

 

バンドがカリスマ性に富み、ファンを引き寄せる魅力がある、というのは

 

大前提ですが、彼らだけでは大きくなれないんです。

 

例外はあるはずですが、大抵は裏方の力によって

 

主で舞台に出る機会を与えられることで、認知が格段に上がり

 

早いペースでCDの売上を上げるにいたります。

 

これが、裏方がいないと、表舞台に出る機会を失います。

 

どれだけ技術とカリスマ性があってもです。

 

これを、上場企業に当てはめると

 

アーチストは社長や経営者に相当する人になります。

 

では、裏方は誰でしょう?

 

それが投資家になります。

 

音楽業界の裏方も投資家も

 

基本は、儲けられればそれでいいんです。

 

勿論、温かい心をもつ投資家もいるかもしれませんが

 

投資家の基本は利益がより多く出れば投資してくれます。

 

レーベルもアーチストがお金を生むまでは、お金を稼げず

 

時間もかかります。

 

先行投資ですが、すぐに結果が出るわけではないビジネスなので

 

効率は良くないビジネスと言えるかもしれません。

 

レーベルも投資家も、アーチストや企業が成功を掴めなければ

 

損失を被ります。

 

投資家は株を売り、レーベルはアーチストを切ります。

 

ここまで、非常に似ていますよね。

 

ファンはバンドだからファン

これ、バンドでボーカルをしていて

 

人気が自分のカリスマによるものだと思っている人は

 

知っていてほしいことです。

 

企業のスーパー営業マンにも言えることです。

 

バンドである程度人気が出ると、仲たがいなどが起きますよね。

 

そこでバンドからボーカルが抜けたりして、ソロ活動を始めます。

 

バンドは、新しいボーカルを加入させて活動を再開します。

 

どちらも、当時のような勢いを失いますが

 

新ボーカルを加入したバンドの方が、衰えは鈍化してます。

 

一方で、ソロになったボーカルは、苦労をしている傾向が見受けられます。

 

大きなツアーやフェスには呼ばれることもなく

 

小規模なクラブで、下積み時代と同じ活動を強いられます。

 

昔、スキッドローというバンドにカリスマ性の高い

 

セバスチャンバックというボーカルがいました。

 

ボンジョビの前座などをして大きく成長を遂げたバンドですが

 

仲たがいをして、セバスチャンバックは脱退しました。

 

バンドは、その後、新しいボーカルを入れましたが

 

あからさまにカリスマ性も低く

 

当時のエネルギーをライブで感じることはできなくなりました。

 

セバスチャンバックは、実際に私も住んでいた地域にツアーに来たときは

 

欠かさず見に行きましたが、今ではなくなってしまった小さなライブハウスを

 

転々としていたようです。

 

脱退したボーカルが、ツアーを回る名目でアルバムを出しますが

 

9割以上の確率で捨て曲ぞろいが多いです。

 

本来、ソロになった元ボーカルは、在籍していたバンドの曲を披露すれば

 

当時のファンが見に来てくれ喜んでくれます。

 

しかし、どれだけ多くのファンが見に来てくれても

 

後につながって売れるものがないのです。

 

勿論、集客からの収益はありますが

 

ライブは、あくまでもCDのセールスを上げるための販促活動であり

 

ライブハウス並みの小さな小屋では、目覚ましいセールスも望めません。

 

アルバムを出さないでツアーを回るというと

 

ほぼ全員の裏方が反対すると思います。

 

ツアーする側には収益はあるものの

 

裏方には、投資したリターンが0だからです。

 

そこで、売れそうな曲を1曲は必ず書き上げて

 

後は駄作でソロアルバムが出来上がることが多いです。

 

同様にモトリークルーのビンスニールというボーカルが脱退します。

 

彼もソロの時は、セバスチャンバックのような活動を強いられました。

 

基本的に、ソロになったアーチストのCDは買う気は出ないですが

 

バンド時代の曲を必ず披露してくれるのでライブにはいきます。

 

でも、ソロで出したアルバムの中からいくつかを披露してくれますが

 

大抵、間延びします。

 

そういう時代を凡そ10年ほど経験した後、バンドは不思議と

 

再結成をします。

 

要ですが、脱退直後は、まだ印税が入ることで

 

ある程度の収入を確保できるも、それだけでは生活は苦しくなるので

 

クラブツアーでも回っていきます。

 

再結成のタイミングというのは、印税の期間も過ぎたあたりで

 

お小遣い稼ぎが必要になります。

 

良く再結成をしたり、解散したバンドが、しばらくして

 

リマスター版、とかリリースしますよね。

 

でも曲は昔の曲で、タイトルにはリマスター版とかかれ

 

ジャケットも新しくなります。

 

この時点で、全て新曲とニューアルバムとなり

 

印税の期間も1から始まります。

 

多くの人が初期のアルバムを持っていたりして

 

リマスター版を買わないことが多いので

 

それほど売り上げないですが、若い世代が購入したり

 

コアなファンが購入したりすることで

 

多少なりとも印税を手に入れられることでしょう。

 

しかも、マスタリングをし直しただけなので

 

投資額もオリジナルを作った時よりかは格段に安いはず

 

投資分を稼ぐのは、それほど苦労はないのかと思います。

 

再結成した時は、とりあえずアルバムは出さずにツアーをすることが

 

多いように見えます。

 

1回回った後で、アルバム制作をするか、1回だけのお小遣い稼ぎツアーになるか

 

分かります。

 

企業のスーパー営業マンの場合はどうでしょう

 

毎月、予算達成。

 

どんな状況でも予算を達成していきます。

 

すると営業マンは、自分が売上を出し、皆のボーナス分まで稼いでいると

 

思うようになることもあるでしょう。

 

事実、そうだと思います。

 

あるとき、これなら自分で起業した方が、もっと稼げると思い始め

 

起業をするため、会社を辞めることにしました。

 

しかし、起業後、今までのような手腕を振れなくなりました。

 

自分の家族を食わせるくらいの収入は得られるかもしれないですが

 

へとへとになって、その状態になる可能性が高いです。

 

組織の中で実績を伸ばせたのは

 

色々なシステムやブランドがすでに看板としてあり

 

認知もあったことで、認知向上の努力もいらなかったし

 

システムに足を引っ張られることもなかったわけです。

 

しかし、自分で起業するとなると

 

何のシステムも構築されておらず、あるのは、自分のPC、携帯と足だけです。

 

売上が上がっただけではだめで、

 

経理、総務、IT、サプライチェーンに至るまでのすべての業務を

 

一人でやらなければならなくなります。

 

どんなに嫌いな会社で働いていても、営業は営業に多少なりとも

 

集中ができていたことは恵まれているわけです。

 

バンドも企業もここまで似ていますよね。

 

謙虚でいること

アーチストでなくても、スーパー営業マンでなくても

 

人生生きていく上では、絶対に謙虚でいて下さい。

 

一人でやり遂げられることは、この世にはまだありません。

 

AIを使ったとしても、あなた一人の力ではなく、AIの力を借りていますよね。

 

そういう意味では、一人で成功はつかめません。

 

誰かとの関りの中で、あなたの価値は評価されることを

 

忘れず謙虚でいることに専念してください。

米国でバンド - バンドの売り込みに必要なこと

バンドは起業みたいなもの

f:id:lifeintheusa:20220226154643j:plain

バンドをやっていてよく言われたのは、

 

「いい年して、そんなことにのめりこんで…」

 

これに尽きます。

 

特に家族が言います。

 

勿論、家族が応援してくれる環境の人もいれば

 

家族が何とかやめさせようと

 

あの手この手でやる気をそぐような言葉を投げてきます。

 

何を目指してバンド活動しているかによりますが

 

ここでは、レコード契約を目指したバンド活動に絞って

 

話していきます。

 

音楽を生業として生きる覚悟

まず、プロの定義ですが、ウィキペディアでは

 

「主たる収入を得るために特定の分野に従事している(人)」

 

を指しています。

 

音楽の他に副業はしなくとも生活していくことを目指した音楽活動の覚悟をすることは

 

凄い覚悟だと思います。

 

成功するかどうかは別として、まずその強い意志を持つことが

 

恐らく起業にもあるかと思います。

 

メンバー集め

f:id:lifeintheusa:20220226160710j:plain

起業は、種類にもよりますが、しばらく一人でできるものもあるでしょう。

 

音楽活動も、すべての楽器が弾けて歌も歌えて、レコーディングから

 

CD制作に至るまで全て自分でできたとしても、一人ではライブは難しいので

 

やはりメンバーを探すことになります。

 

それがスタートアップ企業の求人広告と通じるものがあります。

 

面接とオーディション

f:id:lifeintheusa:20220226160603j:plain

企業では、送られてきた履歴書の中から選別して

 

可能性のある人との面接を組んでいきます。

 

バンドも、メンバー募集の広告から連絡の来た人の中から

 

経歴として最も可能性の高い人とジャムセッションを組みます。

 

企業の面接では、面接時でその人の全ては分かりませんが

 

印象や実際に自分でやってきていれば語れる何かを面接で

 

聞きだして、採用に値する人材かを決めていきます。

 

バンドでも、ジャムセッションで理由を特定できないけど

 

妙にしっくりくる人を選んでいきます。

 

バンドの場合、経験豊富な人は、技術力が高いことも多いです。

 

ギターやベースで文句ない腕前なんだけれど

 

一緒にセッションした時に感じる一体感を感じられない人も

 

実は多いです。

 

こういう方たちは、セッションミュージシャンに向いていると思います。

 

所謂、有名なアーチストのバックバンドで演奏する人達です。

 

企業で言うと、Over Qualifiedというやつかもしれませんね。

 

作曲と商品開発

f:id:lifeintheusa:20220226161742j:plain

作曲活動は、企業のR&Dに当たるでしょう。

 

イデアを書いてはレコーディングしを繰り返す作業は

 

企業でいくつも作られるモックアップに近いものがあります。

 

多くのデモ曲の中から、アルバムに収まる数の曲を選別していきます。

 

捨て曲が沢山あります。

 

その捨て曲の多くは捨てられますが

 

プロの世界だと、かなり後になって「未発表曲」という形で

 

価値が生み出されることもあります。

 

写真と同じで、無駄にとり失敗すればするほど

 

腕も上がるというものかもしれません。

 

CDは、アルバムの値段が決まっていますが

 

商品開発の場合は、この段階で利益がとれるような構造になっていない場合は

 

利益がとれるよう本当に必要でないものをそぎ落としていき

 

高収益を生むような商品に落とし込んでいくのだと思います。

 

CDジャケット制作とパッケージ制作

f:id:lifeintheusa:20220226164813j:plain

次はマーケの仕事になってきます。

 

ローカルバンドの場合は、全て自分でやらなければなりませんが

 

企業で言うと、開発する製品が決まったら

 

マーケで仕様説明や売れそうなパッケージデザインに取り掛かるでしょう。

 

この過程は非常に似ています。

 

当時は、外注するリソースも分かりませんでしたが

 

もし今同じことを続けていたとすれば

 

レコードジャケットを外注してプロっぽく見せていたと思います。

 

またこの時点でアルバムのタイトルも考える段階ですね。

 

私は、フルアルバムは作れなかったですが

 

どのCDも10曲も入らないくらい、長くても30分で全て終わるくらいのものしか

 

作っていません。

 

最後に作った5曲入りのCDには、Break Throughというタイトルをつけました

 

Break Throughしませんでした。

 

ただ、今まで作った中では、エンジニアも一番良かったし

 

音質も一番良かったし、曲も人に聞かせられるレベルになりました。

 

そのCDを最後にバンドを解散しましたが

 

恥ずかしくない作品を最後に作れたのは満足です。

 

商品が売れるのには、様々な側面が同時に功を奏して初めて売れると思います。

 

日用品であれば、商品の機能が最高でも、それを3秒で伝えられるパッケージが

 

必須です。

 

3秒でお客さんを惹きつけたパッケージがあっても

 

店に並んでなければ、惹きつけようがありません。

 

店に取り扱いされても、欠品していたら意味がありません。

 

SNSでかなり話題になっていても

 

店にもなく、ECでも買えない状況になっていたら

 

何も売れません。

 

製品が出来上がった後に必要なものは

 

タッチポイント

 

です。

 

人は、いい商品を見かけたときに、まだこの時点では購入しません。

 

帰りがけにスマホで見かけた商品がたまたまいいなあと思った製品でした。

 

帰りの電車の窓にその製品の広告があり、

 

「あっ!さっきのやつだ!」という瞬間がありました。

 

家の最寄りの駅で降り、改札出た直後のスーパーで

 

広告に出ていた製品が、棚に並んでいるのを見かけます。

 

「あっ!さっきのやつだ!」の瞬間がまた来ます。

 

でもまだ買っていません。

 

家に帰ってYouTube見ながら夕飯を食べていた時

 

先ほど棚に並んでいた商品の広告がYouTubeで流れました

 

ここで初めて、アマゾンで製品の特長を調べます

 

ここで初めて価格が値頃感抜群な価格だということがわかり

 

一つ買ってみようと購入するをクリックします。

 

恐らく、これくらい多くのタッチポイントがあって

 

私は初めて購入します。

 

製品の機能の良さや質の高さだけでは

 

決して売れません。

 

その製品プレゼンを見たときに直感的に感じた値頃感と

 

実際の値段が非常に近い場合

 

初めて、買ってみようかな、という気持ちになりますが

 

そこに購入ボタンがあるから購入に至りました。

 

しかし、買ってみようかなまでいって、店に行ったら

 

棚にすぐに見つからなかった場合

 

店員に聞くのが苦手な内気な人なら、家に帰っています。

 

また商品を見つけ手に取ったけど

 

レジに大行列ができていた場合に

 

並ぶのが嫌いな人なら、次の機会に回されるでしょう。

 

こういう偶然のいい条件、悪い条件が重なったときに

 

初めて売上があがる奇跡のたまものなわけです。

 

この奇跡を起こすには、多くのお金がかかります。

 

だから認知されていない商品は売れないのです。

 

ましてやローカルバンドの音源など

 

タッチポイントがほぼ内に等しい中で

 

プロを目指すということが

 

どれだけ困難なことなのかがここで分かります。

 

大量生産

CDは、量産とまではいきませんが、まずは例えば200枚を発注します。

 

日用品であれば、工場のラインでの最低ロット数を生産します。

 

この生産で出来上がったものを、どのルートで売るかということも

 

企業もバンドも似ています。

 

メジャーレーベルであれば、昔は、卸を通して、全国のCD屋に卸していたでしょう。

 

ローカルバンドは、そんなことはできません。

 

当時は、まだiTuneはなかったので

 

  1. バンドのライブ経由
  2. バンドのウェブサイト経由
  3. バンドのMySpaceSNS)経由
  4. 直接売る

しかないし、本当に売れませんでした。

 

そこに唯一あったのが、ある意味、CDのEC版

 

CDBABY

 

というサイトです。

 

これは、ローカルバンドなら、誰のCDでも販売をしてくれます。

 

入金はまとまった金額にならないと入金されません。

 

恐らく振込手数料がかかるからだと思います。

 

そこを通しても売れないのですが

 

ただ、偶然にもブラジルのメディアから連絡をもらい

 

何かしらの経由で私のバンドの曲を聴き

 

ブラジルで紹介をしたいが、ライブをするために来れるか

 

という問い合わせでした。

 

ただ、その当時、ローカルバンドをだます詐欺の被害にあい

 

日本円で8万円くらいですが、被害にあった経験があったため

 

これもそのたぐいかと思いバンドのメンバーも

 

いい話には何かあるということで、丁重にお断りしました。

 

でもそれもCDBABYのような店があったおかげで起きたこと。

 

因みに、詐欺というのは、ローカルバンドが

 

フェスに出られるという内容のイベントで

 

$800で出られるという内容で

 

ものは試しと思い申し込みました。

 

それは、架空のイベントだったのです。

 

ローカルバンドの人達は

 

そもそもお金なんてほとんど持っていません。

 

そういう人の夢を使って詐欺をしようと考えることが

 

正直残念。だまされた私も残念。

 

幻のMySpace

皆さん、MySpceっていうSNSを知っていますか?

 

FBやTwitterがなかったころ、バンドのウェブサイトを作れない人の

 

お役に立っていたソーシャルメディアMySpaceです。

 

バンド情報、ライブ日程、バンドの情報を載せるもので

 

ローカルバンドの情報を得るときによく使っていました。

 

今でもあるみたいですね。

 

myspace.com

 

ライブブッキングと営業マンのアポ取り

CDを売るために最大の販促はライブです。

 

ライブをするにはブッキングが必要です。

 

ブッキングは、

 

  1. ブッキングエージェントに依頼
  2. 自分で直接Venueへ連絡

この二つです。

 

勿論自分で直接ブッキングをしますが

 

バンドの経歴が薄いとブッキングしてくれなかったりします。

 

Venueは、バンドのチケットからの売り上げはあまり期待していません。

 

70%くらいは、バンドに来てました。

 

最もVenueが期待しているのは

 

バンドがお酒を飲む人をどれだけ連れてくるか、ということです。

 

Venueは、バーの売り上げを毎晩最大化することを心がけており

 

バンドはあくまでも、お客さんを連れてくるためのツールです。

 

高校時代、日本のライブハウスからはノルマを課され

 

そのノルマ以上のチケットを売ったら

 

こちらにバックが来ますが

 

アメリカは、ノルマなしで最初から70%ほどのバックをくれます。

 

Venueは、バンドがライブをやっていますが

 

基本的にただのクラブなのです。

 

企業になぞらえると、営業マンは商談前にアポどりをしますよね。

 

販促内容などは、商談で協議されますが

 

そもそも商談がなければ、販促はできませんよね。

 

それと同じで、営業マンのアポどりが難しいのと同様

 

バンドのブッキングも難しのです。

 

しかしアポが取れれば、周知される機会が拡大します。

 

ライブ当日

ライブ当時は、ライブを実施してバンドのプレゼンができますが

 

同時にCDや販促グッズを持っていれば、そこで販売ができます。

 

それ以外だと、一緒に演奏したバンドと仲を深め

 

次のブッキングで招待してもらうなどネットーワークも構築します。

 

プロのバンドは、CDを作ってもCDからの売上が殆どありません。

 

今度、詳しく説明しようと思いますが

 

プロのアーチストがレコードを制作するのは

 

レーベルのから一時的にお金を借りて作っていると思ってください。

 

例えば5000万円かけてCDをするところまで作ったとします。

 

この5000万は、レーベルが立て替えているので

 

5000万円分をライブや様々な活動をしてCDを現金化し

 

5000万円を全て取り戻した後、その後の売上がアーチストに入る仕組みになってます。

 

その仕組みを知らないローカルバンドは多くいますが

 

そういう仕組みを利用して、バンドから搾取するレーベルもいることも

 

事実です。なので気を付けましょう。

 

ライブ前の告知

順番が前後しましたが、

 

ブッキングが完了したら、ポスターやメディアの力を使って

 

最大限の告知をします。

 

ラジオ、ポスター、新聞広告、インターネット広告

 

当時は、ラジオと新聞広告が非常に有効でした。

 

企業も押したい商品の発売が決定したら

 

広告宣伝をしますよね。

 

それと同じです。

 

まとめ

長いこと書きましたが、

 

いい年して、いったい何やってんの?

 

と言われる筋合いはない!

 

という根拠を書いてきました。

 

勿論、成功せずに今はバンドをしていませんが

 

最初の起業に失敗してお金が残らなかった人と

 

最終的な見てくれは同じです。

 

バンドをやっている人が偶然にこのブログを発見することの方が奇跡ですが

 

もし偶然にでもこれを読んだとしたら

 

バンド活動は胸を張れる仕事なので

 

誇ってください。